リヨンの印刷美術館

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    リヨンの印刷美術館

     

    美食の街としても知られているリヨンですが、実は様々な遺跡や芸術関係の美術館が沢山あります。エジプトのミイラなど考古学が充実したリヨン美術館にローマの遺跡、さらには映画の博物館など、1日ですべて回るのは相当駆け足になると思います。そんなリヨンに行くことがありましたら、ぜひおすすめしたいのが印刷美術館です。

     

     

    リヨンは15世紀から16世紀にかけ印刷業が発展した年であり、この美術館では印刷の歴史が実物も交え詳しく展示されています。

    一般的に印刷の歴史は木版か始まり活版⇒銅板⇒リトグラフ⇒オフセットへと移っていきますが、この美術館では特に木版からリトグラフまでを主に扱っております。ステンシルやシルクスクリーン、ポショワールなど孔版もありますが印刷の歴史についてはまた今度。

     

     

    こちらはリトグラフの説明、黄・赤・青の3色を重ねる(絵具を混ぜない)ことで様々な色を表現します。実はこの、絵具を混ぜて色を作るもしくは、色の数だけ版を作らず3色を重ねるこの技法が開発されたことによりリトグラフは飛躍的な発展を遂げ、シェレやロートレック、ミュシャなどはこの技法を用い新しい芸術表現を作り上げていきました。

     

    例えば、アルフォンス・ミュシャの「四芸術」などを例とすると、女性の持つ花

     

    (リボリアンティークス所蔵)

     

    花の拡大

     

     

    葉の部分に青と黄で表現していることがわかります。

     

    次にジュール・シェレの代表作「ムーランルージュ」に描かれている馬もよくわかると思います。

     

    (リボリアンティークス所蔵)

     

    拡大すると

     

     

    実は黒い馬ですが黒だけでなく赤・青・黄を重ねることにより質感を表現しています。

     

    これらは、リトグラフならではの表現と言え、油彩や水彩画とは違い、当時の芸術家たちが求めた新しい表現方法の一つとして用いられました。

     

    話はそれましたが、その他にも

     

     

    活版印刷機や

     

     

    リトグラフの印刷機

     

     

    版木などいろいろ展示されています。

     

    印刷技術は説明を聞いても本を読んでも分かりにくいですが、この美術館に行くと実際に版と印刷機などが展示されているのでとてもわかりやすいと思います。

     

    特に現代では印刷と聞くと機械で簡単にできると思いますが、当時は版の製作しかり、特に印刷技術は手作業であったため職人の技術が特に重宝されました。

     

    ロートレックなどはアンクールという印刷所のコルテを大変に気に入っていたと言われ、自身の作品にも描いています。

     

    ロートレックが描いたコルテ印刷工(リボリアンティークス所蔵)

     

    その他にも企画展なども開催されていますので、リヨンに行くことがありましたらおすすめの場所の一つです。

     


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