連載第13回:ユゴー・ダレジ(アレジ) HUgo d' Alesi (1849〜1906)

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    連載第13回:ユゴー・ダレジ(アレジ) HUgo d' Alesi (1849〜1906

     

    このブログ連載はアルフォンス・ミュシャやトゥールーズ・ロートレックを含むアール・ヌーヴォーの有名な作品をポスターや版画を中心に絵と解説で紹介やアール・ヌーヴォーの大まかな歴史やポスター製法の用語(例えばリトグラフとは)などを更新いたします。アール・ヌーヴォーのポスター傑作集連載の第13回です。

     

    「リトグラフ100周年」 ユーゴ・ダレジ(アレジ)1895年

     

    セーヌ川の川岸にある古本屋(ブキニスト)に若い女性が立ち止まり、リトグラフを手に取り眺めているこのポスターは、1895年にエッフェル塔の近くシャン・ド・マルスにあるギャラリー「ラップ」にて開催されたリトグラフ100周年展のポスターです。リトグラフはこの時代のおよそ100年前に発見された技法で19世紀末に技術や芸術性がジュール・シェレやトゥールーズ・ロートレックなどにより最高潮に高まりました。ジュール・シェレが近代ポスターの父と呼ばれ広告ポスターを世に流行らせましたが、実はユーゴ・ダレジもある分野ではシェレを凌ぎリトグラフの全盛期を支えた重要人物でした。

    このポスターで、女性が手にしている版画はリトグラフの先駆者であるシャルレの版画作品で、壁にかかっている作品は当時を代表するリトグラフの大家シェレのポスターという新旧2人の大家の作品を比較するという、リトグラフ100年の歴史を上手く表現しています。しかしこのポスターが他の画家が描く作品と大きく違いとてもアレジ(ダレジ)らしいのは背景に観光名所が描かれていることです。エッフェル塔にアンヴァリットそしてセーヌ川、そしてさらにはセーヌ川の名物でもある古本屋(ブキニスト)を巧みに配置しまるでパリの観光案内ポスターのようにも仕上げています。そう実はアレジはフランスの観光ポスターの分野で著しく功績を残した人物でフランスの観光ポスターの父とも言われています。

     

    特にフランスとリヨンを走る地中海鉄道「P.L.M」に代表される鉄道のポスターや観光地の特産品や風景と人物を上手く合わせことを得意としています。

     

     

    この作品は南仏のマントンの観光ポスターで、パリから17時間半、モンテカルロから11分、特別価格切符と右下に描かれ、左下にはマントンの名産であるレモン、そしてその間には観光名所であるサン・ルイ橋が描かれています。

     

    ユーゴ・ダレジ(アレジ)は1849年にルーマニアで生まれですが父親の仕事の都合でコンスタンティノーブルのフランス人学校で学びそのごフランスで働きます。1876年にパリに移ってから19世紀後半にかけ沢山の作品を残しますが1906年にパリで生涯を終えました。

     

     

     


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